せんせい通信08年08月号 PDFファイルはこちら
言っていることが正論でも伝わるとは限らない
「ハチドリのひとしずく」
東海テレビでドラマ「太陽と海の教室」が放映されています。18日の放送では、「ハチドリのひとしずく」という話が出てきました。
森が燃えていました。
森の生きものたちは、われ先にと逃げていきました。
でもクリキンディという名のハチドリだけは いったりきたり。
口ばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは、火の上に落としていきます。
動物たちがそれを見て、
「そんなことをして いったい何になるんだ」
といって笑います。
クリキンディはこう答えました、
「私は、私にできることをしているだけ」
(出典:ハチドリのひとしずく)
主人公の櫻井先生(織田裕二)は、このエピソードを使って、生徒たちに、「今できる努力をすることの大切さ」を説きました。そして、生徒たちの気持ちは、努力を続けようと盛り上がりました。
私たちは、「宿題を出すけど、生徒がやってきてくれない」「生徒が言うことを聞いてくれない」という場面によく遭遇します。そこで、「宿題をやってよ!」「言われたようにしろ!」と正論で注意しても、言うことを聞くとは限りません。コミュニケーションにとって大切なことは、相手に伝わることです。納得させるためには、直球ばかりではなく、上記のようなエピソードや体験談などを利用して、伝え方を工夫することが大事です。
指導の工夫(指導進捗報告書より抜粋)
問題点:同じ勉強時間の中で一問でも多く問題を解く方法を工夫しない
せんせいの改善策
ご家族に協力していただいて、勉強時間(開始と終了)とその間の問題数をチェックしてもらう
コメント
勉強は、環境も大事です。ご家庭の方に協力してもらえるところはどんどん協力してもらうと、効率のよい学習環境が構築できると思います。
問題点:計算ミスが多い
せんせいの改善策
単純な計算をたくさんやってもらう
コメント
計算力をつけるには、やっぱり量をこなすことが大事ですよね。時間を計って、タイムトライアルをさせたり、10問ごとに自分へのご褒美を用意させたりという風に勉強に遊び心を持たせるともっとよいと思います。百ます計算を取り入れるのもよいかも知れません。
問題点:授業中でも話したがる
せんせいの改善策
授業が終わったらたっぷり話し、メリハリのクセをつける
コメント
すばらしい試みですね。授業開始前に、「授業が終わったらたくさん話そう!」と事前に伝えておくとより効果的ですね。
問題点:英語の発音を覚えていない単語が見られる
せんせいの改善策
なるべく英語を読んでもらう機会を増やす。反復して学習してもらう
コメント
声に出して読むと、口だけでなく、耳も刺激します。五感を刺激して勉強すると効果的なので、書いたり、声に出したりということも積極的に取り入れてみてください。
問題点:難易度が高いとやる気を失う・集中力が続かない
せんせいの改善策
まずは基本をしっかり抑える。時間を区切って問題集に取り組ませる
コメント
公式などの基本は、書き出して見える場所に貼りだしてもよいかも知れません。また、集中力が続かない時は、時間を区切ることはすごく効果的だと感じました。
指導手帳の書き方ワンポイントアドバイス
具体的に書くことを心がけると、もっとよい手帳が書けるようになります。「たくさん宿題を出す」よりも「数学の問題集から20題宿題を出す」という内容の方が具体的で、自分で後から見ても分かりやすいです。実際指導したこと・次回の私へのメッセージ欄もより具体的に書けば書くほど、指導の質は向上していきます。
指導手帳ベストプラクティスの紹介
事例紹介:T.M.先生の手帳
今回提出していただいた手帳も、大変よく書き上げられたものがたくさんありました。今回は、T.M.先生の手帳をご紹介します。指導を工夫していることが読んだだけでよく分かります。
共通に言えることですが、よい手帳は、やったことなどが簡潔に書いてあり、さらには、生徒の感情や態度、自分の感情についても具体的に書いてある手帳だと感じました。どうすればよりよい指導ができるのかを手帳の中でも考えて、改善策を書いて、次に生かす。そういう姿勢が非常によく分かる素晴らしい内容でした。
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