せんせい通信09年11月号 PDFファイルはこちら
やる気を引き出すほめテク
人のやる気は、コミュニケーションによって大きく変わります。やる気を引き出すには、ほめることと叱ることのバランスが大切で、叱ったときに人間関係を崩さないためにも、意識して"ほめる"を多くすることが大切です。とは言っても、ほめ方がよく分からない、もっと効果的なほめ方はないのかと思っている先生もいるでしょう。そこで、今回は、ほめ方のテクニック(ほめテク)についてお伝えします。
ほめテク1.アイメッセージを送る
アイメッセージとは、ほめると同時に自分がどう感じているかを伝える方法です。
A:「ちゃんと宿題をやっているね、えらいぞ。」
B:「ちゃんと宿題をやっているね、えらいぞ。やってもらえると僕も本当にうれしいんだ。」
A、Bを比較すると、Bには「アイ」すなわち「私」からのメッセージが込められています。Bのように相手の行為に対して自分を主語にして想いを伝えると、より深く相手の心に届きます。
ほめテク2.可能性をほめる
ほめるところが見あたらない場合は、可能性をほめるようにしましょう。「この成績から○○高校に合格できたら、中学校で伝説になるよ」というように、現状をポジティブに捉えられるような言葉をかけましょう。言われた側はぱっと明るい気分になり、やる気がない状態から抜け出すことができます。
ほめテク3.ほめ言葉リストを作る
先生と生徒でお互いに言われてうれしいほめ言葉リストを書いてみましょう。どのようなポイントをほめられたいのかをあらかじめ知っておけば、うまくほめられるようになります。この時、先生自身もどんなことをほめられたいかを伝えておけば、生徒もそれに合わせてほめてくれることもあるでしょう。そうすれば、より楽しく指導ができるようになります。
指導進捗報告書(コーチングシート)から
「なぜ、○○ができないんだろう?」ではなく、「どうすれば、○○をできるようになるだろうか?」というSolution Focused Approach(SFA)で生徒のことについて考えてみましょう。SFAで考えてあげた方が、より多くの建設的な解決策が思いつくと思います。
指導の工夫(コーチングシートより抜粋)
問題点:集中力が足りない
せんせいの改善策
・興味を引きつけるプリントを用意する
・休憩時間をこまめに取る
・30分おきや教科毎に休憩を取る
・1問ごとに大体の時間を決めて、時間を測って集中させる
・積極的にストロークをする。生徒に説明させる場面を多くする
コメント
授業に集中させるためには、「面白い授業をする」「適度に休憩を取る」「常にストロークを意識して指導する」ということが非常に大切だと思います。面白く、メリハリがあり、いつでもプラスのストロークを浴びていると徐々に集中力は高まっていきますので、是非、指導を改善して集中力を高めていってください。
問題点:宿題をしない
せんせいの改善策
・絶対にあきらめず、粘り強く指導していく
・指導中にやったことを宿題として出し、必ず解けるようにする
・一度解いた問題は2回以上解き直すことをルールにする
コメント
まず、指導者として大切なのがあきめない姿勢だと思っています。宿題をやらなかったり、復習をしなかったりと時に生徒はやる気のない姿を見せます。でも、本気の気持ちで粘り強く指導していってください。必ず、生徒も変わりはじめます。また、宿題は自分ができることであれば、取り組みやすくなります。なので、授業で解いた問題をもう一度させるのはオススメです。
問題点:十分な家庭学習の時間が確保できていない
せんせいの改善策
・一日のスケジュールを決めて、実践してもらう
・宿題を少し多目に出して、勉強する癖をつける
・ミニマム学習時間を決めて、それに見合った宿題・ルーティンを提供する
コメント
スケジュールを決めることはすごく効果的なことだと思いました。書き出してみると、忙しい子でも意外に時間は見つかるものです。また、宿題の量を増やしたり、自主的な学習ができるようにルーティン設定させたりすれば、家庭学習時間は徐々に増えていくと思います。具体的な計画となるようなサポートを引き続きよろしくお願いします。
指導手帳をもっとうまく使いこなす術
「指導方針・今回のひと工夫」欄には、事前に何を指導するかを考えて、記入するようにしましょう。事前に何を指導するかを考え、準備をしてから指導に臨むだけで、指導の質は格段に向上します。指導手帳をフルに活用して、生徒の成績をグイグイ伸ばすエクセレントティーチャーを目指してください!!
指導手帳ベストプラクティスの紹介
事例紹介:K.H先生の手帳
今回もたくさんの先生に指導手帳を提出していただきました。いつもありがとうございます。手帳を読んでいると、先生一人ひとりの生徒に対する情熱や想いがビンビン伝わってきて、本当にうれしくなります。
今回は、H先生の手帳を紹介します。前回の指導での反省を活かして、次の指導の計画を立てていることが手帳を読んでいるとよく分かります。日々指導を改善し続けることで、指導力はどんどんアップしていきます。
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