08年07月号 忘却曲線

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忘却曲線

「この子、記憶力がないんです」

 ご家庭を訪問すると、「この子、記憶力がないんです」という話をよく聞きます。

 私も、年のせいか、忘れっぽくなった気がします。せっかく思いついたよいアイデアも、20分も経てば、忘れています。しかし、記憶についてよく知れば、記憶力はアップできるようです。

 まず、記憶は、短期記憶と長期記憶の2種類に分類されているということをご存じですか?初めて覚えたことは全て短期記憶として脳に格納されます。そして、繰り返し覚えたり、工夫して覚えたりしていくうちに、脳に定着します。脳に定着した記憶は、長期記憶と呼ばれ、この状態になると記憶したことを忘れなくなります。

 短期記憶のままでは、すぐに忘れてしまいます。エビングハウスの忘却曲線によると、人は、記憶後たった20分後でも42%のことを忘れ、1日経てば、74%のことを忘れてしまいます。記憶に関する脳のメカニズムは誰でも同じです。誰でも忘れます。

 記憶力を高めるために大切なのは、短期記憶を長期記憶に変え、忘れないようにするための工夫です。記憶力のよい子というのは、記憶法を工夫しているから記憶力がよいのです。個人の能力の差ではなく、やり方の差です。そこで、今回は覚える時のポイントをまとめました。

暗記する時のポイント

1.忘れることは当然のことと思う
覚えたはずのことをすぐに忘れてしまうと、「僕は馬鹿だ。記憶力がない」とやる気をなくしがちです。これが一番ダメなことです。誰でも忘れます、人間ですから。忘れることは当然のことと考えて、忘れても前向きに取り組みましょう。

2.何度も繰り返し見直す
短期記憶を長期記憶に変えるには、繰り返しが重要です。上記の忘却曲線は、3回復習をすれば、短期記憶は長期記憶に変わるということを表しています。何度も復習して、覚えるように取り組むことが大事です。英単語帳で単語を覚えるなら、今日覚えるところを覚えるのと同時に、昨日覚えたところの復習をするのが効果的です。

3.覚える工夫をする
覚えるには工夫が大事です。歴史の年号ならゴロ合わせで覚えてみましょう。地理や生物などなら絵を描くとより覚えやすくなります。このような作業のことを符号化と言います。符号化することで、短期記憶は長期記憶に変わることが知られています。
また、五感をたくさん使うことを意識しながら覚えてみましょう。読んだり、書いたりするだけではなくて、声に出してみたり、聞いたりもしてみましょう。英文の音読が入ったCDを通学時間に毎日聞くようにすれば、英語力は爆発的に向上します。

工夫次第で、勉強はものすごく効率的になります。是非、工夫の仕方も家庭教師から教わってください。

最近のGUTS

学習コンサルサービスを始めました

 あっという間に7月になり、そろそろ夏休みです。受験生にとっては、すごく大切な時期になります。その夏休みを少しでも充実して過ごしてもらうために、ご希望されたご家庭にGUTSのスタッフが学習コンサルとして伺わせてもらっています。

 現状を知ってもらうために、生徒さんにつらいことも言います。しかし、実行可能で具体的な計画を立て、毎日やるべきことを決めていくうちに、生徒さんの顔が晴れやかになっていきます。「私でもできるかも知れない」という気持ちと、「やるしかないんだ」という覚悟が合わさって、非常によい表情をしてくれます。

 受験生にとっては、大変な夏です。この夏を本気で乗り切ることができれば、きっと自分自身の成長を実感できるようになります。

会員様の声

先生のお陰で英検4級無事合格出来ました。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。(小学5年生)

→ おめでとうございます。お子さんの努力のたまものだと思います。これからも積極的に勉強ができるようにサポートをしていきたいと思っております。

さて先日ご相談さしあげましたが、その後あまり進展はみられないようです。夏休みに入りいよいよ時間切れとなりそうな気配です。どのような対処がよろしいでしょうか。アドバイスいただければと思っております。(高校3年生)

→ ご連絡ありがとうございます。学習コンサルなどを通じて、計画的に夏を過ごせるようなお手伝いをしたいと考えております。これからもよろしくお願いします。

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