08年11月号 戦略とは何をやるかではなく、何をやらないか

せんせい通信08年11月号 PDFファイルはこちら

戦略とは何をやるかではなく、何をやらないか



もうすぐテストシーズンです。学校によっては11月末にスタートしているかも知れません。テストに向けて、計画を立てて生徒さんの指導に当たっていることと思います。計画を立てるに当たって、よくやってしまうのが、「ギチギチのスケジュールを立ててしまって、それをこなすことができず、失敗してしまう」ことです。

経営学にパレートの原理というものがあります。上位20項目が全体の80%を占めるという原理です。コンビニでは、売れ筋の少数の商品(全体の20%)の売上げが、全体の売上げの80%を占めていることもあるそうです。多くの会社では、全社員の20%の社員が、会社全体の売上げの80%をあげているそうです。これもパレートの原理が当てはまりますね。

計画を立てる際に、どの問題に手をつけるかのリストを作ることは効果的です。そして、リストを作る際にパレートの原理に従って、絶対にやる問題、やったら高得点につながる問題、難しすぎるからやらなくても良い問題の3つのレベルに分けて、リストを作ると効果は倍増します。定期テストの過去問や生徒の実力を見極め、そして、目標を見据えて、是非リストを作ってみてください。(図は、実際に私が生徒のために作成したリストです。)

指導の工夫(コーチングシートより抜粋)


問題点:整理整とんができていない・モノをなくす、大事にしない

せんせいの改善策
・授業でしっかりと教科を使い、予習・復習をする
・本棚から必要なものを取り出しやすいように助言する
・常にカバンに入れておくか、置き場所を決めておく
コメント
整理整とんやモノをきちんと管理することは本当に重要です。ノートや過去に受けた定期テストなどを上手に保存しておけば、それだけで成績が上がることもあります。
簡単なことですが、生活習慣に関わることです。そのため、指導には時間と根気が必要になることもあります。粘り強くこれからもサポートしていってください。

問題点:宿題をやってこない

せんせいの改善策
・宿題を書くノートをつくり、お母さんに確認してもらうようにした
・宿題の分量を生徒に決めさせ、やり切らせるように動機づけする
コメント
周りの人の協力をもらうことは大変素晴らしい手だと思いました。そして、生徒に宿題の分量を決めさせて、取り組ませるというのも本当に良い方法だと感じました。自分で決めたことに対しては、意外と子どもは責任を持ってやってくれるものです。
この他、「まだまだ宿題以上のことをしていない」というすごく素晴らしい課題を持った先生も今した。この先生が書いてくれたように、向上心をより伸ばして、そして、自分で自主的に宿題を決めていくような雰囲気が作れれば最高だと思いました。

問題点:授業中に私語をしたり、ボーッとしたり、眠くなったりする

せんせいの改善策
・息抜きの時間、勉強の時間、というonとoffの切り替えをうまくやる
・部活との両立でなかなか大変だろうが眠らせない指導をしていく
・話を聞いてくれているかこまめに確認する
・授業とプライベートのメリハリをしっかりする
コメント
onとoffをきちんと分けるというのはすごい良いことだと思いました。長谷川先生が書いていましたが、私語が多いと言うことは裏を返せばコミュニケーションが円滑にとれていると言うことなので、悪いこととは言えません。授業開始前に、休憩をいつ取るかをあらかじめ伝えておくと集中した指導ができると思います。
その他、ボーッとしたり、眠そうにしたり、時には寝ることもあります。。。そんな時は、ストロークを意識して、場面場面で拍手などをすることで授業の雰囲気を盛り上げることが効果的です。それでもダメなら、就寝時間と起床時間を決めるなど規則正しい生活ができるようにサポートすると良くなると思います。



指導手帳ベストプラクティスの紹介


事例紹介:K.A.先生の手帳

今回もたくさんの先生に指導手帳を提出いただきました。指導手帳を導入してまだ半年なのですが、その間、4回も提出をしてくれた先生もいます。このせんせい通信も皆さんの協力なしには完成しないので、いつも大変お世話になっております。協力いただいて本当に感謝しています。
今回はK先生の手帳をご紹介します。一歩一歩着実に成長させる姿勢が随所に見られて、素晴らしいと感じました。また、生徒の気持ちも書かれていて、記載内容も具体的でした。

月別 アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.12

このアーカイブについて

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。