11年05月号 図や文字を書いて指導すれば、指導力向上!

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図や文字を書いて指導すれば、指導力向上!

指導手帳を読んでいると先生たちのたくさんの工夫が目にとまります。ある先生は、小学生の生徒にメモリーツリーという手法を取り入れ、絵と文字をノートに書いて勉強するように指導しています。またある先生は、もっと指導を分かりやすくするために図などを書きながら説明するように心がけています。

このように書いて説明すると言うことは非常に大切なことです。誰でも書いて説明していると思いますが、書くということをもっと意識して指導をするとより効果的 な指導ができるようになります。

例えば、自分の部屋の間取りについてその部屋を見たこともない友人に説明する場合、「言葉だけで説明する場合」と「言葉で説明しながら紙に図を描いて説明をする場合」では、どちらが相手に伝わると思いますか?考えるまでもなく、間取り図を使って説明した方がより的確に自分の部屋の説明できると思うと思います。

なぜこのようなことが起こるかというと、図や絵は言葉に比べて4倍の情報量を持っているためです。1分間に言葉だけで説明したら400文字分の情報量ですが、1分間に絵も交えて説明すると2,400文字分の情報量になります。このことからも、書いて説明する方が効果的と言うことができます。

言葉と図や絵で説明した方が、記憶にも残ります(図1参照)。5日後の記憶量は、言葉だけの場合では、10%弱ですが、言葉と図表を利用した場合では、60%強です。言葉だけの場合と言葉と図表を利用した場合との差はなんと6倍以上です。



このようにノートやコピー用紙に書きながら指導を進めることは大変効果的です。また、実際書いたものは、先生は持ち帰らずに、生徒の机に置いていきましょう。殴り書きで書いたものでも、生徒が一人で復習をしようとした場合、それは必ず生徒の助けになります。

<ケースメソッド>

先生から頂いた改善点を元にケースを作成し、そのケースに対する対応策を頂いた改善策をベースに作成しました。そのため、複数の先生の意見が1つのケースとしてまとめられていることをご了承ください。
各ケースに対する対応策は、担当教師のつぶやきとして記載しました。他の先生が実践している対応策です。同じような改善点を抱えている先生は、是非自分に置き換えて、その対応策を実践してみてください。

ケース1.ケアレスミスを甘く見ている


ケアレスミスが多い。まず第一に問題なのは、「ちょっとしたミスだから、まあいいや」と軽く流されているという気がすることだ。些細なことをきちんとやれることが大きな力になる。だから、意識が変わるようにしつこく注意していくことが大切だ。あとは、ミスの傾向分析をしてみよう。この子の典型例は、「移項時の正負を間違うこと」と「三単現の"s"をつけ忘れること」。数学では「符号チェック!」と常に言うようにして意識させ、また、英語では最後に主語が何人称なのかを必ず見直しさせよう。そうすれば、少しずつミスが減っていくはずだ。

ケース2.授業に集中してくれない


1時間すると集中力がなくなってくる。今月は部活も忙しくて疲れているようだし、仕方ない面もあるけど、やっぱり授業時間中は集中していて欲しい。説明を聞いているときとか受け身の時に集中力が切れるようだから、演習主体の授業になるように演習プリントをたくさん準備してみるといいかも。きっと喜んで取り組んでくれるはずだ。また、教科を切り替えることが有効かも知れないな。時間を区切って、15分ずつくらいで教科を切り替えるようにすると、私自身メリハリを持って指導ができるかも知れない。それでもダメなら、勉強以外の話をしてみよう。高校の話や大学の話とかにも興味を持っていそうだから、そういう話をしながら、進路の話題に持って行くのも悪くない。

指導手帳ベストプラクティスの紹介

M先生の手帳

今回もたくさんの先生に指導手帳を提出していただきました。指導手帳を導入して3年以上経ちますが、導入当初に比べるとどんどん手帳の内容がどんどんよくなっていっている気がします。きっと大変と感じながらも、意義を感じて取り組んでくれているだと思います。本当に感謝の思いでいっぱいです。いつも本当にありがとうございます。
今回は、M先生の手帳を紹介します。授業の様子も細やかに書かれていますし、また、次回指導への工夫方法も記入されており、大変素晴らしい内容と思いました。

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