10年10月号 最後まで絶対に諦めるな！！

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最後まで絶対に諦めるな！！

　この時期、勉強しているにもかかわらず成績が伸びずに悩む子がたくさんいます。なぜこのようなことが起こるのでしょうか。その答えは実にシンプルで、「努力と成果は必ずしも比例しない」ためです。努力を開始してしばらくは、やってもやっても結果がついてこないことが多いですが、努力を継続してしばらくすると、ある日突然急激に成果が出始めます。この様子を示したのが、下図の学力曲線です。



　学力曲線で示した努力と成果の関係は、世の中の多くのことに当てはまります。例えば、ダイエット。ダイエットをし始めたからと言って、すぐに体重は落ちないも のですし、スポーツにしても努力の量とスキルの上達が正比例の関係になることはほぼありません。皆さんも今までの人生で一回くらいは努力しても成果がなかなか得られないという経験をしたことがあると思います。私も大学受験の時に、このような経験(高校3年生になり英語の勉強を必死に取り組み始めましたが3ヶ月くらいは思うように成績が上がりませんでした)をしたことがあります。

　このように努力したら成果は必ず得られるものではないにもかかわらず、私たちはついついそれを期待してしまいます。ところが、成果は現れず、期待は失望に変わり、あきらめの気持ちが芽生えます。さらには、「自分には向いていない」と自分に言い訳をし、勉強をしないことを正当化していきます。

　こんな時に、励ましてやれるのが生徒のすぐそばで勉強を見ている先生です。厳しい言葉、優しい言葉を巧みに使って、生徒にエールを送ってください。「いつか必ずできるようになる」「間違い方は良くなっているよ」「お前の努力の姿勢は最高だ！！」などストロークを送ってください。「生徒は必ずできるようなる」と信じ、本気で関わってください。また、生徒が直面している壁(課題)を分析し、どのようにすればそれを超えられるかを一緒に考えてあげてください。そういう先生の本気の姿勢が、生徒のやる気を引き出し、生徒を前に向かわせると私たちは信じています。

ケースメソッド - 人のアイデアは役に立つ！

　先生から頂いた改善点を元にケースを作成し、そのケースに対する対応策を頂いた改善策をベースに作成しました。そのため、複数の先生の意見が1つのケースとしてまとめられていることをご了承ください。
　各ケースに対する対応策は、担当教師のつぶやきとして記載しました。他の先生が実践している対応策です。同じような改善点を抱えている先生は、是非自分に置き換えて、その対応策を実践してみてください。

ケース１．授業の運び方がうまくいかない。授業態度が悪い時もあるし、たった1問に時間を取られすぎたり、無駄話が多かったり・・・・。

担当の先生のつぶやき(対応策)
授業時間が足りないなぁ。。。前回は数学の問題を1問解くのに30分も取られてしまった。テキパキやりたいと思うけど、授業態度も悪くなって集中力が切れることもあるし、無駄話も飛び出したり。時間を延ばせればよいのだけれど、与えられた時間をやりくりすることも大切だ。
そのためには、やはり準備が大切だな。問題教えるにしても、勘所をあらかじめ整理してから臨めればもっと効率よく教えられると思うし、無駄話をする時間は授業の始めに決めてしまおう。そうすれば少しはメリハリもつくだろうし。集中力の回復には簡単な体操を取り入れよう。体を動かすだけでも、集中力は回復するって聞いたことがある。

ケース２．宿題をやってこない。やってきても全部じゃないし、家庭教師の指導直前にやっていることが多い。

担当の先生のつぶやき(対応策)
宿題の達成度をもっと上げたいなぁ。いくら口を酸っぱくして言っても、なかなか改善されない。どうやって改善していこうかな。
まずは、どんな一日を過ごしているかを把握してみるか！そうすれば、「夕食後7時から1時間勉強しよう」って指導もできるようになるし、こちらから「今から宿題やれよ！」ってTELもしやすくなる。また、勉強時間はきちんと記録を残してもらおう。そうすれば次の改善に生かせるはずだ。あと、宿題は毎日の分量で出すことが大切と言われてたな。それも徹底しよう。

指導手帳ベストプラクティスの紹介

H先生の手帳

　今回もたくさんの先生に指導手帳を提出していただきました。いつもありがとうございます。今回も充実した内容のものばかりでした。一生懸命指導している様子が手帳からも伝わってきて、本当にうれしかったです。ありがとうございます！
　今回は、H先生の手帳を紹介します。質の高い指導をするためにどうすればよいかを考えて、そのためにできる限りの準備を行っている様子が手帳からも伝わってきました。